もはや人生の汚点?付き合った過去を消したい元彼エピソード集
恋は魔法です。魔法にかかっているあいだは、欠点も美点に脳内変換してすごく素敵な彼氏に思えます。しかし別れてしばらくたってから魔法が解けると、「なんであんな男と付き合ってたんだろ…」と過去の自分のことが心底わからなくなった経験、ありませんか?
そんな、「付き合ってたのをなかったことにしたい!」と思うような元カレのネタを集めてみました!
久々に会ったら生理的に無理!ヴィジュアルが残念な元カレたち
付き合っている時はかっこよく見えていたけど、今写真を見たら生理的に受け付けなかった…そんな、ビジュアルの面で「なかったことにしたい」元カレのエピソードです。
ものすごく短い足でBMWに乗る、そば屋の息子の元カレ
筆者の友人Hさん(32)は、自他ともに認める、「恋すると盲目」タイプ。彼女が高校時代から4年間付き合っていたのは、当時23歳だった部活のOBでした。
Hさんの友達のほぼ100パーセントが、「なんであの人と付き合ってるの?」と何の遠慮もなく言いました。私も、初めてツーショットの写真を見せられた時に絶句した一人。ものすごく控えめに言っても、どう遠慮しても、「不細工」以外に言葉がない。
熱いヤカンを触ったとき、何かを考える前に「あつっ」と言葉が出てしまうように、顔を見た瞬間に条件反射で「不細工っ」と言ってしまいそうなほどのヴィジュアルでした。しかも、目の錯覚かと思うほど足が短い。
それなのに、と言っては失礼ですが、ローンで買ったBMWに乗っていたのです。アクセルに足が届くのか?と余計な心配をしてしまいました。そば屋の息子の彼は、就職はせずに親の店の配達を手伝ったりしていました。BMWで、そばの配達をする彼。
別に、そば屋の手伝いだからBMWに乗ってはいけないという法はありません。不細工だからBMWに乗るべきではないなどと、差別的なことも申しません。だけどはっきり言って、全く似合ってないし分不相応でした。
そんな彼でも、当時盲目だったHさんは「かっこいい!」と言っていました。10代だったので、年上で車に乗っているだけでかっこいい、という感覚があったことも否めません。結局Hさんは、女として花盛りの17歳から21歳の4年間をそば屋の彼に捧げました。
しかしそんなHさんも、別れたあとは目が覚めたようです。20代も半ばになって、偶然街で出くわしたその不細工な元カレが「生理的に受け付けなかった」と言います。久しぶりに出会った彼はまだ、おそらくローンが残っているBMWに乗っていて、クラクションを鳴らすとHさんを呼び止めました。
そして、「よっ!」と、くっつけた人差指と中指を頭の上にかざすという、80年代のドラマに出てくるようなジェスチャーであいさつをしてきたのです。「お前、何時代の人間だよ」と、その時点でもう一秒だって顔を見たくない心境になったHさん。
しかし彼は追い討ちをかけるように、メモ用紙に何かを書き付けると、「コレ、俺の番号。また連絡してよ」と、メモ用紙を2本の指のあいだに挟んで、肩越しに差し出してくるという、これまた80年代ふうの仕草でアプローチをしてきたのです。
これほどの不細工のくせに、本人はかっこいいつもりの、古くてダサい振る舞いをしてくる元カレに渡された電話番号。BMWが見えなくなったとたん、Hさんは即効で破り捨てました。
海に浮かぶホワイトアスパラガスの元カレ
筆者の友人のTさんは、はっきりした顔立ちの美人さん。彼女の元カレは、バイトをしながら音楽をやっているバンドマンでした。
「彼氏紹介するから、ライブ見にきてよ」と誘われ、Tさんに教わったライブハウスに足を運んだことがありました。入り口付近でTさんを見つけ、駆け寄った私。Tさんの彼氏はどこだろう?ときょろきょろと辺りを見回しました。
まばらにしか人がいないから、候補者はそれほどいません。だけどどう見ても、Tさんの彼氏っぽいと思うような男子がいない。仕方なく、「ねえ、彼氏ってどれ?」直接Tさんに問いかけました。「この人だよ」とTさんが指し示したのは、すぐ隣にいる人物でした。
正直、存在にも気づきませんでした。それほど影が薄い人物だったのです。華やかな美人であるTさんの彼氏として「なんとなくこんな感じだろう」と思い描いていた人物像から、その彼は気が遠くなるほど離れていました。ぽっきり折れそうなほど細くて、真っ白。一言で言うと、ホワイトアスパラガスでした。
思わず、隠し切れない驚きが顔に出てしまった私。何度もステージに立っているはずなのに、これほど地味で、存在感のないバンドマンがいていいのか。
Tさんはその後30歳近くなったとき、バンドを続けるためにバイト暮らしだった彼に将来の不安を感じて別れました。現在Tさんは元カレを思い出すときに、一緒に海に行ったときの光景が思い浮かぶといいます。
海に行ったはいいけれど、体力もなく泳げないので、浮き輪に乗っかってずっと海面に浮いているだけだった色白の彼。真っ白なホワイトアスパラガスが海に浮いているようなその光景を思い出すと、なんだかやるせないような気持ちになり、「そこまで後悔はしてないけど、なんであの人好きだったんだろうなって思う」そうです。
誕生日プレゼントがマグロの頭!?元カレの奇行ネタの数々
付き合っている当時は、恋心から受け入れていたけれど、今思い返すと「ありえない!」と思うような元カレの奇行。そんなエピソードの数々を集めました。
誕生日に彼氏から送られてきた、マグロの頭
筆者の妹が、数年前に付き合っていたのは遠距離恋愛の彼。それは、妹の24歳の誕生日のことでした。
当時、私が彼氏と同棲していた家に妹が泊まりに来て、一緒に誕生日を祝っていました。スパークリングワインを飲んで、ケーキのろうそくを吹き消し、宴もたけなわになったときのこと。インターホンが鳴り、宅急便が届いたのです。
送り主は、和歌山に住んでいた妹の彼氏。「今日来れないからって、当日に届くようにプレゼント送ってくれたんだ!優しいね~!」と私は、妹を祝福しました。しかし、その箱が開封されたとたん、安易に賛辞をおくったことを後悔。
その中身は、生のマグロの頭だったのだです。しかもなぜか、マスキングテープやスパンコールなどで飾り付けられていました。なんだこれは。誰か説明してくれ。何のドッキリだ。あまりにも不測の事態に、その場に居合わせた一同は焦ります。そして、箱の中に、答えを示す紙を見つけました。
〈ハッピーバースデー!マグロアートです。〉「…ていうか、答えになってないじゃん!何がハッピーバースデーだ!何がアートだ!食べられるマグロならまだしも、食べられないマグロに何の意味があるんだよ」と、私がキレました。マグロの頭の下に、マグロの大トロの刺身でも同封してあれば、まだキレることもなかったのに。
「でも一応冷凍してあるし、頭の内側にある肉が食べられるんじゃない?」私の彼氏が大真面目に言って、どうにか肉を包丁でこそげ落とそうと台所へ消えました。
「こんな大きな頭、生ゴミに捨てるのも一苦労だよ。あんたの彼氏がやらかしたことだからあんたが後始末しなよ」と妹に詰め寄りましたが、「えー?この人?知らん。別に付き合ってないよ」と他人のふりをしだす始末。別れた後どころか、この瞬間にすでに付き合ったことを後悔していたのかもしれません。
呪いをかけられて苦しむ、インドネシア人の元カレ
筆者が大学生時代に留学していた、インドネシア。そこでの留学生仲間だったRちゃんは当時、現地で出会ったインドネシア人の男子と付き合っていました。
異文化間の恋愛では、様々なカルチャーショックがつきものですが、Rちゃんが驚いたのは、インドネシア人が若者でもみんな、昔からある呪術を信じていたことでした。
その彼氏が、Rちゃんに大真面目に言ったのです。「○○は、野球のチームで自分が選手に選ばれなかったから俺のことを恨んで、俺に呪いをかけたんだ」。何でも、呪いをかけたい相手がいる場合、インドネシアではそれを専門に行う呪術師に依頼をするということでした。
まさか。そんなことがあるわけない。信じられないRちゃんでしたが、大真面目な彼氏の手前、笑い飛ばすわけにもいかず神妙にうなづきました。そのとき、彼氏が「あっ。ほら、来た!」と叫んだのです。
そして、「ううっ!」と頭を押さえると、「うわああああああ!」と叫びながら、床をごろごろと転げまわったのです。呆然としながらそれを見ているしかなかったRちゃん。彼氏はひとしきり転げまわったあと、「ほら、わかっただろ。今のが呪いだ。呪術によって今、頭が割れるほど痛くなったんだ」と言いました。
「あの演技みたいな様子を思い出すたびに笑いそうになる」と、別れたあとRちゃんは思い返します。そして、留学時代の友人がその元カレのことを話題にすると、「え?付き合ってないよ。あの過去は私の中ではなかったことになってるから」とさらっと言うのでした。
人気俳優をライバル視する元カレ
Uさんが20代前半のころに付き合っていた元カレは、根拠もなく自分はビッグになると思い込んでいる男でした。
写真学科を出ていて、アーティスト志望のような、でも自分は何でもできる、何をやっても大成するだろうということを口にする。でも実際はフリーター。居酒屋でアルバイトをして、ボロいアパートに住んでいました。
写真家になるとか、ギャラリーをやるとか、俳優になるのもいいかもとかいう彼にUさんは「どうやって?」と具体的なプランを尋ねるのですが、「俺はセンスがあるから、どうにかなる」「物事の流れが自然とそういうふうになる」みたいなふわっとした答えしか返ってきませんでした。
二人はラブラブで、彼氏はUさんに「結婚しよう」とふわっとプロポーズまでしていたので、だんだんとUさんも将来のことを考えるようになり、彼氏に対して不安を持ち始めました。年金も払っていない彼に「老後どうするの?」と払うように促しても、「俺は将来現役だから大丈夫っ!」とこれまた何の根拠もなく明言。
それでも惚れていたUさんは、不安を感じながらも、どこかで彼氏の言うことは本当になるかもしれない、実は凡人にはわからないセンスと強い運があって、ひとかどの人物になるかもしれないと信じたい気持ちがありました。だけど結果的に、信じきれず破局。
Uさんが今でも思い出す一場面があります。駅で、当時大人気だったイケメン俳優のポスターの前を通りかかったとき。「あ、俺のライバルだ」と彼氏が言ったのです。「こういうスタイルは、俺が先にやろうと思ってたのに。こんなやつ」とくやしそうに言って、そのポスターの俳優を殴ったのです。
「今思い出しても恥ずかしい。あーいうのと付き合ってたのは若気の至りだった」とUさんは遠い目をするのでした。
お金の使い方には人柄が出る!マネーがらみのダメな元カレネタ
わけのわからないものに大金を払う、ものすごいケチなど、お金がらみで「あいつ、ありえなかったな…」と付き合った過去を後悔する。そんな元カレエピソードです。
クリスマスプレゼントが原因で破局
筆者が高校のころに付き合っていた彼氏の話です。イケメンでモテていた彼に告白し、付き合うに至った私は浮かれていました。だけどいかんせん、初めての彼氏だったもので、付き合うということがどういうことか、いまいち分かっていないところもありました。
そんな私と彼氏との、初めてのクリスマス。クリスマスにあまり熱心ではない家庭で育った私ですが、「クリスマスは恋人と過ごすものではないか」という彼氏の持ち出した一般常識にのっとり、デートにでかけました。
イルミネーションを見て、なぜかベトナム料理屋で食事。そして彼氏からは、アローズの服をプレゼントされました。そこで恋人同士はクリスマスにプレゼントを贈りあうものだと初めて知った私。「ごめん、私は準備してない。また今度お返しするからね。ありがとう」と感謝を伝えました。
その2ヶ月後、彼氏から「別れよう」と電話がありました。まさに晴天の霹靂。「どうして?私の何が悪かったの?」と涙ながらに問い詰めると、「クリスマスプレゼントをくれなかったから…」と彼氏。「お返しするっていうから待ってたのに、もう2ヶ月経つから信じられなくなった」と。
バレンタインにあげようと思ってプレゼントは買ってあったのですが、こんな理由で別れるとは大して私のこと好きじゃなかったんだなとあきらめ、別れました。その話を友達に触れ回ったため、その後何年もその元カレの話を持ち出したときは「ああ、あのクリスマスプレゼントの人」と言われるようになりました。
ほろ苦く恥ずかしい、恋愛歴史において消したい過去のひとつです。
彼女におごらせる10歳年上の元カレ
Yさんが20歳のときに付き合っていたのは、10歳年上の当時30歳の彼氏でした。こんなに年上だからリードしてくれるだろうと思っていたYさん。初めてのデートでも、きっとおごってくれるだろうと予想していました。
ところが、のっけから、カフェでのコーヒー代をワリカンにされました。その後もデートを重ねて食事に行くのですが、全てワリカン。どころか、「今日ちょっと持ち合わせないから出しておいてくれない?」と、Yさんに払わせることもたびたびありました。
さらに、大学の看護科に通っていたYさんに彼は、「Yちゃんは将来看護師になって稼いでくれるだろうから、僕が主夫やるよ。結婚しよう」と、不適切きわまりないプロポーズをしたのです。でもその時点ではYさんは、恋愛経験が少なかったのもあり、何かがおかしいなとは思いながらも別れるには至らなかった。
結婚を前提に、とYさんの親に挨拶に行った時に「あんた、あんな男は絶対にやめなさい!!」とお母さんに烈火のごとく怒られ、やっと我に返って別れたのです。
「今となっては、どうして付き合ってたのか全くわからない…」とYさんは振り返ります。
訪問販売で20万のダイヤモンドを買った学生の元カレ
Iさんが大学生のときに付き合っていた元カレは、衝動買いをする傾向がありました。ある時、「ちょっと今月は苦しいから無理」と、月はじめにデートの誘いを断られたIさん。「え?まだ月はじめなのに?どうして?」と問い詰めると、高額のローンを組んだことが判明しました。
買ったものは、20万のダイヤモンドのネックレス。彼女のためではなく、自分のためです。しかも訪問販売のおばちゃんから、セールストークに乗せられてその場でローンを組んで買ったというのです。
「だって、ダイヤモンドや永遠に輝くって力説されて、すげえなって思って。俺も永遠にキラキラしてたいから」と言う彼は、それからも月々のローンの支払いに苦労していました。
あれから10年以上経つけど、元カレはちゃんと経済感覚を身につけて、キラキラしているのだろうかとIさんはたまに思い出すそうです。
消したい過去も、これからの恋愛の肥やし…と思いたい
「付き合っていたことをなかったことにしたい」元カレエピソード、いかがだったでしょうか。もっと強烈なエピソードをお持ちの方もいるかもしれません。
ただ、いくらなかったことにしたいと思っても、過去は消せないもの。後悔するような恋愛も、ネタにして笑い飛ばし、これからの恋愛の肥やしにできる!と思えば、少しは過去を肯定できる…はずです。