恋人の嘘を見抜くなら…視線の動きで探れてしまう彼の深層心理
どんなに好きあって一緒になったカップルでも、最近どうも恋人の様子がおかしい気がする…と不安になる時期を迎えることがあります。
人間は良くも悪くも、常に刺激や変化を求めるので、ちょっとした違和感にも過敏に反応するのは自然なことですし、恋心の3割ぐらいは何もなくとも不安に占められているのが常ですから、胸騒ぎがしたからといって、必ずしも第六感の成せる業とは限りません。
でも例えば、彼には以前にも浮気めいたことをした前科があるとか、信用のおける友人からのそれとないアドバイスがあったとか、どうしてもこのままじゃモヤモヤが晴れそうにないというときは、どうすればいいんでしょうか?
疑わしきは罰せず?
彼のことを正面から問い詰めますか?正攻法中の正攻法です。でもそれが出来るようなら、あなたはおそらくこれを読む前に、すでに実行に移しているでしょう。
尾行をしますか?それとも興信所で探偵を雇いますか?気が逸っているときは、手間や費用のことも顧みずに、そんな二時間ドラマのような手段に頼りたくなってしまう気持ちも解かります。
でもその方法で暴いてしまうと、後が厄介。確実な証拠を掴んだら絶対に別れる、と決めているならまだいいんですが、その覚悟がない場合はやめておいたほうがいいです。もちろん彼もですが、あなた自身の逃げ道もなくなります。
じゃあ携帯を覗き見る、と言っても、それはそれで彼に証拠として突きつけたときに、あなたのした行為の良し悪しに話がそれてしまいそう。なので、責められようが何しようが構わない!ぐらいの心境に至らない限り、避けるが吉。
じゃあどうすればいいのよ!って思いますよね。放置は無理、かといって問い詰めるのも無理、探るにしたって、決定打は欲しいようで欲しくない。そんな複雑で苦しい心理、経験者のひとりとしてお察しします。
真偽は目の動きに表れる
そこで、藁にでもすがりたい心境のあなたに、すぐにでも実践できる神経言語学を応用した技法をご紹介したいと思います。神経言語学というとちょっと小難しく感じるかもしれませんが、やり方は至って簡単なので、ご心配なさらずに。
実は、ほとんどの人間は過去のことを思い出すとき、ある一定の方向に視線を向けるようにできているんです。無意識のうちに脳内で、物事を時系列に並べて考えるからだそうです。
日本人の9割以上は、過去のこと、つまり実際に自分の身に起きたことや、実際に人から聞いた話を思い出そうとするときに、左の方向を見ます。棒グラフや折れ線グラフを描くとき、左を原点に、右に向かって数や時間が増えていきますよね。その影響です。
この習性を応用すれば、彼の話していることが実際に過去にあったことなのかどうかが判るというわけです。言葉はいくらでも取り繕えますが、視神経の反応までは自在に操れませんからね。
それでは、その手順を詳しくご説明します。
1.静かな場所を選ぶ
この実験をするのに欠かせないのが、ある程度静かな環境。なにも図書館へ行けとは言いませんが、人の出入りが激しいレストランや、テレビや広告のモニターが点いているなど、視線をとられやすいものがあると、動きを読むことができなくなります。
出来ればあなたか彼の自室、それが無理なら落ち着いた雰囲気のカフェなどで試すようにしてください。
2.対面に座る
彼とあなたの物理的な位置関係も大事です。必ず対面に座るようにしてください。隣り合わせだと、彼があなたのほうに顔を向けて話してくれるとは限らないからです。
特に、もし本当に彼に後ろめたいことがあるとしたら、話題が核心部分に近くなればなるほど、極力あなたと視線を合わせないで済むように、そっぽばかりを向く可能性があります。これを回避するためにも、彼の正面にあなたのポジションを作ってください。
3.過去の話をいくつかさせる
どんなことでもいいです。まずは彼に、いくつか過去のことを尋ねてみてください。
「小学校のとき、一番思い出に残ってる先生ってどんな人だった?」
「一昨日家族でご飯行ったって言ってたけど、なに食べたの?」
こうして他愛もない質問をいくつかすることで、彼にとっての”過去”が、左右のどちらに位置付けられているのかが判ります。
先ほど、日本人の9割は左を見ると話しましたが、まれに例外もあるのです。日本語の本が表紙を右に、左に向かって読み進めるようにできているからでしょうか。
確認がとれたら、いよいよ最終ステップです。
4.気になっていることを探る
気になっていること、と言っても、あまり直接的すぎるのはNGです。人間は動揺すると視線を泳がせるので、急にショックを与えると、視線の読み手であるあなたまで混乱してしまいます。
なので、たとえば先週の土曜日の夜、彼に連絡をしたのに一晩中返事がなくて、翌日のお昼になってから「ごめん、夕方からずっと寝てた」という素っ気ない連絡がきたことが、あなたの気がかりだったとしましょうか。
その場合はまず、「そういえば、疲れとれた?」という、ふわっとした切り出し方をしてみてください。そうすれば彼はあなたがこれからなにを言おうとしているのか察しがつきませんから、構えることなく、「ん?なにが?」と返してくれるはずです。
そこであなたも自然な口調で、「先週の土曜日、夕方からずっと爆睡してたって言ってたから」と言ったすぐあとに、「何時ぐらいから寝てたの?」と続けてみます。
実際に彼に試す前に、ご家族の誰かや友人でやってみるとわかると思いますが、昨日のことぐらいなら瞬間的に答えられても、一昨日から一週間前ぐらいのことを思い出そうとするのは、なかなか時間がかかるもの。
彼もおそらく、んー…とか、えっとね、と一拍置くでしょう。このときが最初のチェックポイントです。
彼の視線はちゃんと、彼の過去の方向を見ていましたか?あらぬ方向をうろうろしたり、もしくはあからさまに逆の方を見ていたりはしませんでしたか?
5.緩急をつける
この実験でもうひとつ心がけたいポイントは、矢継ぎ早に質問を重ねるのではなく、会話に緩急をつけること。
マッサージは、体の凝った部分をぎゅーっと圧迫したのち、ふっと力を緩めることで血行を促進します。ずっと押しっぱなし、力を込めっぱなしでは、却って体を疲れさせて逆効果です。
人の精神も同じで、緊張のあとには緩和が必要。ほっとする瞬間がないと、言葉も本音も思うように流れでてきてくれなくなるのです。
なので、もし彼にやましいことがあったならきっと緊張しただろうな、という質問をしたあとは、ここぞとばかりにその話題について掘り下げるのではなく、ちょいちょい気の紛れるような返しをしたり、笑いの要素を取り入れたりする工夫ができると、より効果的。
「何時ぐらいから寝てたの?」
「んー…、4時ぐらいだったかな?」(緊張)
「じゃあ、あの特番も見逃したんだね。おもしろかったよ」
「そうなの?俺も観たかったなあ」(緩和)
こんな感じで、あたかも話題が完全に逸れたかのような展開を差し挟むということです。
しかしもちろん、ここで終わってしまったらせっかくの確認も不十分になってしまいますので、またちょっとしてから、話題を戻しましょう。
これを何度か繰り返し、そのたびに彼の視線の動きをチェックするのです。
彼の視線の先にあるもの
もし彼の視線があなたの危惧した通り、彼にとって”過去”が位置する方向ではなく、真逆の方向、つまり”作り話”の方向ばかりを見ているようだったら、それはほぼ黒に近いグレーと判断していいと思います。
でもここで忘れてはいけないのが、あくまでもほぼグレーに過ぎないということ。
そして、彼は確かに嘘をついている可能性が高いかもしれませんが、だからといって、その視線の先にもうあなたがいないとは断言できない、ということ。
実は彼には最近仲良くなった男友達がいて、その人がパチンコや麻雀という、あなたがきっといい顔をしないだろう男の遊びに連れ回しているのかもしれませんし、女の子絡みの隠し事だとしても、ちょっとモテた気になって調子に乗っているだけかもしれません。
男性のほうが女性よりも、多くの人から好かれたい、という願望は強く、表に出やすいのです。後輩から尊敬されたり、友だちから評価されたり、異性から男性として認められたりすることで、自分を保っていたりもするのです。
あなたのことが好きで、心から愛してもいて、あなたからの好意が嬉しくもあるのに、”もっともっと”と欲張ってしまっている時期で、あなたがいてくれていることのありがたさがほんのちょっと遠のいているだけかもしれません。
もし彼のことがまだ好きで、出来れば別れたくないと思っているのなら、行き当たりばったりの衝動に突き動かされて行動に移すのではなく、事前にちゃんとシミュレーションしてから、慎重に手を打ってください。
この実験で判明するかもしれない、ほぼ黒に近いグレー。もしそうなってしまったときに、その色をこれからどうやって二人の歴史の一色として受け入れていくのか、ちゃんと考えてみた上で試してほしいと思います。